1月22日(日)の稽古です。
今日は4時間稽古ですが、昼間は四街道ミュージカルの打ち合わせに参加する団員がいるので、17時から21時までの稽古になりました。
たっぷりと基礎訓練をしたあとで、「天国までの百マイル」(浅田次郎 原作/八木柊一郎 脚本)の後半を読みました。
後半は思わず泣いてしまうシーンが何カ所もあります。特にマリが身の上話を語るシーンや主人公安男の前妻英子と話すシーン(この脚本ではこんな風に言ってやるた安男に語っていて、その場面は省略されています)がたまりません。浅田次郎という作家は社会の底で「くすぶる」人々を描くのがとてもうまい。そして、一度落ちてしまった人々に上層にいる人がいかに冷たいかもよく知っています。自分のためではなく、家族のために落ちてはいけない。だから、足にしがみつく人の頭を蹴りつける。そんな過酷な現実があるから、どん底の安男を立ち直らせようとして命を張る母親の姿、そしてその母親を救おうとする曽我医師の姿に感動するのでしょう。人間の心臓を再生するのが曽我なら、人間の心を再生するのがマリです。どん底の安男を支え、立ち直る兆しが見えた途端に身を引くマリに、聖母マリアのごとき無償の愛を見て、泣いてしまいます。
脚本も原作のそういう部分を際だたせていると感じました。うまく言えませんが、心の深いところ、無意識の領域から涙があふれてくる作品になっています。
休憩を入れて、約2時間半。ちょっと長いけど、しっかり演技をすればお客さんも飽きることはないはずです。
時間が余ったので、「カリホルニアホテル」(高平…