原作の重み

本公演で『天国までの百マイル』を上演することが決定しました。 八木柊一郎先生の脚本は何度も読みましたが、浅田次郎先生の書かれた原作はずいぶん前に単行本で読んで以来読んでいませんでした。本格的な稽古に入る前にもう一度原作を読もうと思って本を探したのですが見つかりません。引っ越しの際に紛失したか、あるいは人に貸したか、とにかく見つからなかったので至急アマゾンで注文し、早速読んでみました。 主人公の城所安男は四十歳。2年前に会社を潰し自己破産しています。妻とも離婚し兄弟たちにも疫病神のように忌み嫌われています。その安男が心臓病の母きぬ江を千葉の病院に運ぶ。それがこの小説のあらすじです。 浅田作品に登場する人々はとても魅力的です。それは浅田先生が人間の行動の表層だけでなく、深いところを見据えて表現なさっているかだと思います。根が深いからこそ多くの人間の心の深くにも共鳴するのではないでしょうか。 小説では詳細に描写されている人物とその心情を、芝居では役者が演じなければなりません。配役はまだ決まっていませんが、どこまでオリジナルの人物に近づけるかがこの上演の鍵になるかと思います。責任の重さが身が引き締まる思いです。 ↓ 『天国までの百マイル』の原作です。 天国までの百マイル (朝日文庫)作者: 浅田 次郎出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2000/10/01メディア: 文庫 ↓ 浅田ワールドの原点と言ってもいいでしょう。映画も話題になりました。初期短編集…

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本公演演目決定!

今年12月1日(日)の 第30回本公演(劇団創設三十周年企画第一弾)の 演目が決定しました。 『天国までの百マイル』 作・浅田次郎 脚本・八木柊一郎 演出は長野克弘先生にお願いすることになりました。 長野先生には一昨年『人情喜劇 カリホルニアホテル』の演出もお願いしました。 今回は三十周年記念作品ということで、ぜひ演出は長野先生にお願いしたいということになりました。 快く受けていただきありがとうございました。 『天国までの百マイル』はこれまでも映画化、ドラマ化、舞台化されている名作です。 10年来念願だったこの作品を上演できることになり、劇団員一同わくわくしてます。 脚本は文化座さんが上演なさった時のものをお借りすることになりました。文化座さんは脚本の使用を許可してくださっただけでなく、八木先生、浅田先生の上演許可をいただく際にも助けていただきました。感謝しております。 八木先生はすでに鬼籍に入っておられますので、息子さんに許可をいただきました。とてもいい方で子快く上演を許可してくださいました。ありがとうございました。 浅田先生の上演許可は出版元の朝日文庫の担当者の方にお願いしました。こちらも何も分からないアマチュア劇団に丁寧にアドバイスをくださり、無事に許可をいただくことができました。感謝申し上げます。ということで、多くの皆さんの御助力によって上演を許可していただきました。作品の主人公である城所安男が多くの人に支えられて母親を病院に運ぶように、上…

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やぎはらサロン公演3/19

3/19 やぎはらサロンにお邪魔しました。今月2回目ですが、お客様は前回とは別の皆さんです。 前回と同じ『白雨四人男女?』(高平 九) を上演しました。キャストは同じです。 やはりよく笑っていただき、キャストにも声をかけていただきました。役者も楽しく演じることが 出来たそうです。 上演後はそのままみんなで、発声練習、「五十音の歌」「お祭り」そして春の歌の合唱をやりました。 とても楽しい春の一日になりました。 やきはらサロンの皆さんありがとうございました。

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