2019年11月30日 演出長野さんの誕生日でした! 長野さんの誕生日でした。お花を贈ってお祝いしました。長野さんの好きな赤い花です。 ↑ この2枚の写真。大きな違いが1つあります。さて、どこが違うでしょう? いよいよ。明後日公演です。今日は場当たりのための稽古をしました。少しでも見やすくするために、長野さんの直しがまだまだ続きます。集中!! 続きを読む
2019年11月27日 『天国までの百マイル』について(2) 物語のモチーフの1つとしてピーター・ポール&マリー(PPM)の『500マイルも離れて(500miles)』が使われています。作中で何度か流れ、そして歌います。全米1位を獲得したPPMの代表作の一つです。私も昔から好きな曲でした。曲中に「あなた」とあるのは恋人でしょうか。一緒に故郷を出て新しい生活をするつもりだったけれど恋人はなぜかやって来ない。家族に見つかってしまったのか、あるいは心変わりしたのか。男は1人で行く決心をします。しかし、故郷を離れれば離れるほど故郷は恋しい。やがて、男は歳をとり落ちぶれて、バッグにシャツ1枚なく、ポケットに1円の金もない。故郷からは500マイルも離れてしまった。もう2度と帰れない。 もとはヘディ・ウエストという女性フォークシンガーの曲だそうです。ただ、実際にヘディ・ウエストの曲を聴いてみると、アップテンポのカントリーで詞も曲もかなりPPMのものと違っています。この曲のルーツと言われるフォークソング『900miles』に近いものでした。 『900miles』は全米を旅するホーボー達の歌だったそうです。作者も不詳です。「ホーボー」というのは、今ではクラウン(道化師)の形式の一つになっていますが、「クラウン」や「トランプ」と同様、元は浮浪者の呼び名です。中でも「ホーボー」は全米を無賃乗車で旅する人達のことで、だから汽車の煤で黒く汚れたメイクをします。口の周りだけ白くするのは、何かを食べたあと袖で口を拭うとそこだけ煤がとれるからだとか。 ホーボーは映画『… 続きを読む
2019年11月26日 『天国までの百マイル』について(1) 数々のトラブルに見舞われながらも、座・劇列車は第30回公演を目指してダイヤ通り運行しております。 さて、4日後に上演する『天国までの百マイル』について少し書いてみようと思います。 今回上演する『天国までの百マイル』は、バブルで何もかも失った安男が、重い心臓病の母親をきぬ江を天才心臓外科医曽我のいるサンマルコ病院に運ぶ物語です。 病院があるのは鴨浦という架空の町。とはいえ千葉の地名を少しでも知っているか方は想像がつきますよね。鴨川と勝浦をミックスした名前です。モデルは鴨川にあるあの有名な病院。作者の浅田次郎さんは実際に心臓病を患った義理の母親を車でその病院まで運んだことがあるそうです。 たまたま、昨年妻の友人がその病院に入院。見舞いがてら病院に行ってみました。こういう偶然は、芝居をはじめてから何度か体験しています。友人をこれを「偶然を装ったメッセージ」だと表現しました。 妻が友人を見舞っている間、私は1人で道路一本挟んだ砂浜に出ました。海辺には作中に出てくるヘリポートがありました。しばし海を眺めながら安男になりました。あいにくの曇り空でしたが貴重な体験でした。自然に安男が物語の中で口ずさむ『500マイル』を歌っていました。 続きを読む