本公演演目決定!

今年12月1日(日)の 第30回本公演(劇団創設三十周年企画第一弾)の 演目が決定しました。 『天国までの百マイル』 作・浅田次郎 脚本・八木柊一郎 演出は長野克弘先生にお願いすることになりました。 長野先生には一昨年『人情喜劇 カリホルニアホテル』の演出もお願いしました。 今回は三十周年記念作品ということで、ぜひ演出は長野先生にお願いしたいということになりました。 快く受けていただきありがとうございました。 『天国までの百マイル』はこれまでも映画化、ドラマ化、舞台化されている名作です。 10年来念願だったこの作品を上演できることになり、劇団員一同わくわくしてます。 脚本は文化座さんが上演なさった時のものをお借りすることになりました。文化座さんは脚本の使用を許可してくださっただけでなく、八木先生、浅田先生の上演許可をいただく際にも助けていただきました。感謝しております。 八木先生はすでに鬼籍に入っておられますので、息子さんに許可をいただきました。とてもいい方で子快く上演を許可してくださいました。ありがとうございました。 浅田先生の上演許可は出版元の朝日文庫の担当者の方にお願いしました。こちらも何も分からないアマチュア劇団に丁寧にアドバイスをくださり、無事に許可をいただくことができました。感謝申し上げます。ということで、多くの皆さんの御助力によって上演を許可していただきました。作品の主人公である城所安男が多くの人に支えられて母親を病院に運ぶように、上…

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本公演上演作品選定について

さて、もう3月です。 劇団では12月1日(日)の本公演上演作品の選定作業が大詰めに入っています。 現在のところ候補作品を一本に絞り、著作権者のお二人に上演許可をお願いしているところです。具体的な作品名については許可が下りるまでお待ちください。 ここで上演許可について少し書きます。 オリジナル作品は別にして既成の作品を上演する場合には必ず上演許可を取らなければなりません。もちろんこれは作者の権利を守るためです。 かつては教育機関は著作権の聖域のように扱われていました。今でも授業で使う場合には資料として著作物のコピーが認められています。ですが演劇部の公演や文化祭のクラス発表などで使用する脚本については上演許可を取らなければなりません。高校の演劇部などでは上演許可証の提出をしないと大会に参加できないようです。 私どものようなアマチュア劇団が公演をする場合にも上演許可を取ります。(うちの劇団では何となく代表の仕事になっています)中には出版社が仲介をしてくれる場合もありますが、かつてオリジナルを上演した劇団に台本を分けていただいたり、著作権者との仲介を頼むこともあります。今回の場合は原作者と脚本家両方の許可が必要でしたので、原作者は出版社に脚本家は劇団に仲介をそれぞれお願いしました。 驚くのはほとんどの劇団がとても親切なことです。仲介の労をとっても利益になるわけではありません。演劇を愛する者同士の連帯感とでもいうのでしょうか。本当にありがたいことです。もしも有名な劇団が上演…

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『袴垂れはどこだ』台本

3月2日(金)の話し合いで、今年の本公演(12月2日)の演目が『袴垂れはどこだ』(福田善之)に決まりました。 作者の福田先生にはすでに代表から連絡をして、上演許可をいただけることを確認してあります。ただ、大作であるため、できれば2時間以内の作品として上演したいと検討をしていました。ところが、当たり前のことなのですが、すべての場面、すべてのセリフが物語の核心と深く結びついており、簡単には切れません。 全八場のちょうど真ん中に幕間狂言があり、当初はそこを切るしかないと考えていました。しかし、よく読んでみると途中休憩のようなその場面にこそ人間の本当の「しあわせ」についての観客への問いかけがあって、切るには惜しい気持ちになってきます。それに間狂言があればこそ、作品全体を能楽に見立てた視点が成立するのです。 あくまで私見ですが、このひとつの能楽作品として見るという視点は、とても面白く感じました。 世阿弥に夢幻能と呼ばれる作品群があります。小野小町や在原業平などが亡霊として現れ、旅の僧などに思いを語るという形式の作品です。もちろん『袴垂れ……』には 亡霊は登場しませんが、読めば読むほど、「袴垂れ」という伝説の盗賊自体が、不思議な存在感持って立ち現れてきます。 ……ということで、切るところを決めかねていたところに救いの手が差し伸べられました。 昨年劇団俳小が、この作品を2時間強の時間で上演したことを代表が観て承知していました。そこで代表の方から、ダメ元で劇団俳小に連絡させていただいたところ、ご親切に…

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